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東急ハンズ、初のオリジナル音楽 CD『Heart AND Soul』。
楽曲プロデュースは、東急ハンズの館内音楽をプロデュースしているLAVA。

全国の東急ハンズ・ネットストア(https://hands.net/) : 2015/09/03より先行販売。
※2015/07/14(火)〜、ネットストアにて先行予約受付中。
一般販売:2015/09/23
【規格番号】MN1001
【POS】4988044019355
【価格】通常版(CD) 2,500円+税
※アナログ盤発売予定あり

 
 
 
001.Heart AND Soul (東急ハンズのテーマ) feat.Kina&Frances Maya

僕が東急ハンズ渋谷店の店内音楽プロデュースを始めたのが今から4年前。実はその頃から「ハンズのテーマソングを作る」というプランがあったのです。当初作ったのはよりオーソドックスなボサノバで、歌詞も日本語でした。そのデモを聞いた東急ハンズ前社長の榊 真二さんが「歌詞は英語にしよう」とバッサリ。そこから完全に違う曲を作ろうと思ったものの結局3年の月日が経ち、ようやく空からこの"Heart AND Soul"のメロディーが落下してきたのです。榊さんは最初のデモを聞いていた頃から「東急ハンズのアルバムを作りましょう」とおっしゃってくれていて、僕はまずは納得出来るテーマソングが完成したらハンズアルバムの制作に入りますと榊さんに伝えました。

メロディーラインが徐々に出来上がっていったころ、この曲は男女のデュエットにしようと決めました。サンバの小気味よいリズムと、アレンジのスタイルをクラシックなミュージカル風に仕立てたので、女性シンガーは前作"4Vida"から参加しているマイフェイバリットシンガーのFrances Mayaを起用し、男性はハワイ島出身で現在東京に在住、人気のフラスクールの先生でもあり、自身のアルバムもリリースしているKinaにお願いしました。ともに「甘く、元気でいい声」を持っています。
そしてこの曲 "Heart AND Soul"、 目指したゴールは全くもって単純明快。

・これを聴いたらハンズに行きたくなる。
・店内でかかったら間違いなくもっとショッピングを続けたくなる。
・お客様もスタッフもみんなハッピーでポジティヴになる。
・大人も子供も歌える。
・それでいてお洒落。

僕にとってブランドのオリジナルテーマソングを作るという試みは初めてのこと。もちろん東急ハンズにとっても初のテーマソングの誕生です。この大きなタッグが店舗に元気を与え、街を活性化し、みなさんの生活を豊にし、地球上全ての生命の"Heat AND Soul"を前向きに出来たらと大胆にも思っているのです。それぐらい音楽にも東急ハンズにも、宇宙サイズの「愛」が詰まっていますからね。   
 
 
  002.Verao No Rio feat.Wilme de Oliveira(67's Summer Beach Version)

今回の制作で最初に出来たのがハンズのテーマソングでしたが、その次に作ったのが僕の1枚目のアルバムから参加してくれているブラジル人女性ボーカリスト Wilma de Oliveiraをフィーチャリングした曲でした(千代田線で降ってきた)。しかしながら彼女が長い日本での活動に終止符をうちブラジへと帰国してしまったので、この新曲はいきなりお蔵入り。アルバム"Heart AND Soul"は1日の流れを1曲目から12曲目までで表現しているので、2曲目はなんとしてでもWilmaの美しい声で表現するLAVA風"午前中”ボサノバを入れたかったのです。そこで僕の2枚目のアルバム "Mundo Novo"からWilmaの歌うしなやかでサウダージな"Verao No Rio"をテンポやコード進行も変更して、「ハンズAMショッピング風エッセンス」もふりかけながら作り直すことにしました。タイトルにある67'sは1967年、僕の生まれた年。この時代を表現するためにオールドスタイルのリズムトラックをプログラミングしてモノクロ感、セピア感を出しました。Wilmaの声にもフィットし、お昼前のハンズでのお買い物BGMとしてもばっちりなアレンジが完成したと思います。

リリースした当時、このオリジナルバージョンは日テレの「きょうの出来事」の天気予報のテーマとして使われました。このアレンジした"67's Summer Beach Versio"をブラジルで再び生活を始めたWilmaにも贈ります。
003.Paddle feat.Frances Maya

優しい波の音から始まる"Paddle"は人気雑誌 "Safari"のショッピングサイト"Safari Lounge" のために僕が書いた曲です。今回のハンズアルバムのお昼に向かう時間帯のイメージに合うのはこの曲しかない!と思い、自身の曲を自分でライセンスしました。そしてせっかくなのでちょいと音を加えようと鈴木敦君のフリューゲルホーンソロを後半パートに録音し、夏のボッサチューン決定版として装いも新たにみなさまにはお届けできることになりました。

歌はFrances Maya。僕の自宅スタジオでボーカルレコーディングをしたのが効果覿面だったようで、彼女のリラックした雰囲気が抜群の心地よさを生み出し、聴く人全てを真っ白な砂が一面に広がる透明度120%のビーチへと誘ってくれます(隠し味のShow君のギターもグッド。)。

"We can paddle to the new wave"、そう、僕たちには新しい波へと向かって漕ぎ出す時が来ているのかもしれません。

*今回快くライセンスを許諾していただいたSafri編集長、榊原達弥さんに感謝いたします。

  
 
 
  004.Todo Dia feat.Gladston Galliza&The LAVA Band

言わずと知れた(自分で言いますが)僕の代表曲でもある"Todo Dia”のリメイクです。オリジナルは3枚目のアルバム"Conexion"収録で、リズムトラックはプログラミングで作りましたが、今回はハンズアルバムというのもあり、僕が誇るLAVA BANDのメンバーと全面生演奏で録音し直しました。コードのアレンジも加え、テンポもオリジナルのBPM118から122まで上げ一段と爽快さを感じてもらう楽曲に仕上げました。そしてこの疾走感を生み出しているのがなんと言っても堀越 昭宏さんのプレイするピアノでしょう。僕がレコーディングで頻繁に使用するBS&Tスタジオには「ウィーンの至宝」とも言われるベーゼンドルファー・ピアノがあります。楽器としての個性を最大限に確立することができたこの歴史あるピアノをフルに活かしたバージョンがここに完成したと言えます。

Gladstonが高らかに歌う「今日という一日」が、LAVA BANDの演奏と共に太陽の最も高い時間帯を包み込んでいきます。アレンジのテーマの中には楽しくハンズでのショッピングが出来るようにという想いも込めてあります。

  
 
005.Shooting Star In Madrid(Live 4 Love Latin Groove)

こちらもアルバム"Conexion"収録曲をさらにラテンタッチにアレンジしたナンバー。僕の音楽には欠かせない世界に誇るパーカッショニスト Kosmas Kapitzaによる3拍子のサルサグルーブと、メロディアスで憂いのある堀越さんのピアノが地上に夕方の時間を知らせます。

もともとこの曲はマドリッド滞在中に流れ星を見たことで生まれた曲ですが、僕にとって東急ハンズは昔から天体や宇宙や星のイメージが強く(多分それにまつわるなにかを子供のころから買っていたのでしょう)、ゆえにこのナンバーをピックアップしてみました。

スペーシーな要素はまったくないアレンジですが、スペイン人女性Pilar による願いごとと、シンプルでありながら芯の強いアンサンブルが「あ、ハンズカフェにでもお茶に行こうかしら」と思わせたら大成功です。
初めて僕の音楽に触れる人にも食べやすいラテン風味にしてあります。

 
 006.Swing Me Higher feat.Hoze

僕が六本木ミッドタウンのレストランA971で毎月第二木曜日に開催しているイベント "LAVA Lounge"。もう8年目に突入しますが、ここでゲストボーカルとして登場したのがHoze(ホセ)。彼の声を聴いた一瞬で"Swing Me Higher"を歌ってもらおうと決めたんです。直感ってやつですね。
この曲、まずはアメリカ人女性ボーカリストのAundrea Hopkinsがアルバム"Mundo Novo"の中で歌い、次にアルバム"Rhythm&Brazil"ではフィリピンの男性ボーカリストJayがハウス風にアレンジされたバージョンを歌い、そして今回完全生演奏のボサノババージョンとなった"Swing Me Higher"をHozeという名の日本人男性がハンズアルバムの中で歌いました。

彼は一度はメジャーからデビューしたシンガーですが結局契約は切れてしまい、今は自身を探求しながらもトライしたい曲、そして新しい自分に向き合いながら歌っているといいます。

ラストでリフレインされる歌詞、
"My spirits are free"

もしかしたら僕は旅の途中のHozeだからこそこの言葉を歌って欲しかったのかもしれません。枠にとらわれない自由な精神こそ、我々音楽に携わるものたちが最も大切にしなければならない相棒。風に吹かれながらも、雨に打たれながらも、心だけは常に高い位置にありたいものです。
*写真右がHoze、左がギタリストのShow。

 
 
007.Stairway To Hands Cafe (ハンズカフェのテーマ)

現在9つまで店舗数を伸ばしたハンズカフェ。もちろん店内音楽のセレクトも手掛け、渋谷店、原宿店のオープニングではDJで花を添えました。前作"4Vida"のリリース時にLAVAのアコースティックライブもハンズカフェ渋谷店で行いましたね。僕がこうして東急ハンズアルバムの制作を手掛けられたのも、ハンズカフェの存在が大きく関係していると思います。「カフェ」という文化を担う個性的な部分の発信を始めたということは、物販で長いヒストリーを持つ東急ハンズにとっては大きなチャレンジだったはずですし、多くのハンズファンの方々にはびっくりするほど嬉しいニュースだったはずです。ブランドとして様々なビジョンをを具体化しつつ、新たなライフスタイルの提示をハンズが始めたからこそ、僕はサウンドプロデューサーとして迎え入れてもらえたのです。

だとしたらハンズカフェのテーマソングも作らないと!!
イメージは「ハンズカフェがジャングルの中にオープンしたら」。アルバム唯一のインストナンバー(歌なし)です。シマウマや野鳥たちとの小粋なカフェタイムをお楽しみください。

008.Believing Is Seeing feat.Olivia Burrell

この"Believing Is Seeing"と次の"Miracles"は特にハンズ店内の夜のBGMとして作った曲です。
店内のミュージックセレクトを手がけていて最も悩むのが夜。東急ハンズの館内BGMはまず午前中のオープンからお昼まで、そしてお昼から夕方まで、最後は夕方から夜の閉店までと3つのカテゴリーに分けて選曲をしています。レストランなどでは夜こそ我々DJが本領発揮出来る時間帯ですが、ハンズの夜のBGMって?どうしよう??と当初は相当悩みましたね。

でも出た結論は、
「仕事を終えて買い物に来たお客様にも、夜でも仕事中のスタッフにも元気で明るい音楽を」
雰囲気よりもエネルギーを重視しました。

なのでアルバム"Heart AND Soul"も遂に夜の時間帯に入ってきましたので、まずはカナダ出身の女性シンガー Olivia Burrellが歌うアシッドジャズ的アプローチ"Beleiving Is Seeing"から華麗に、そしてファンキーにスタートです。

「グッドイーブニング!いらっしゃいませー!!」

009.Miracles feat.Yurai

そしてこの"Miracles"もハンズ夜用お買い物ミュージックとして完成しましたが、実は最初はアルバム中2曲目として制作していたんです。メロディーの在り方が午前中かお昼だと。でも作っているうちにどんどんとパンチが加わり、結果完全なるハウスミュージックとして完成いたしました。

ハンズテーマ曲&"Paddle"を歌ったFrances Mayaしかり、"Miracles"を歌ってくれたYuraiも日本を代表する女性シンガーだと僕は確信しています。歌がふっと入ってきた瞬間、聴く人たちを自身の世界に速攻で引き込める稀有なアーティスト。そして彼女たちの世界に引きずり込まれた僕らはずーっと楽しんでいられます。

Yuraiのちょっとアフリカンな声質が、ユニークでバラエティーな商品の並ぶハンズの夜営業のお供になることが楽しみ。そして実は歌詞で"Heart AND Soul"という言葉が出てくるのはこの曲だけ。よって"Miracles"はハンズ裏テーマソングとも言えます。ちなみにLP盤の方に"Miracles"のロングバージョンが収録してあります。DJたちは是非ゲットを!

 
010.Praia feat.Wilme de Oliveira(Brazilian Jazzy Clash Remake)

夜もだいぶ深まってきました。
原曲はアルバム"Conexion"に収録ですが、今回"Praia"に大人っぽい洋服を着せることで大分ナイトミュージックへと変身させることができました。

僕はこの手の作業をファッションにたとえます。メロディーとは人間に例えるとその人を形成する個性や性格で、アレンジとはその人にフィットする洋服です。それが見事に合体した時にグッドルッキンな音楽が完成します。モテるんですよね、そんな曲って。

言い換えると個性や性格があいまいで、どっちつかずの音楽はいくらかっこいい洋服を着せてもモテないんです。ちょっと真面目なことを言いますが、そういった音楽が乱発されたことで音楽業界は正しい道を失った気がするんです。「CDが売れなくなった」と言う前に、自身の作ってきた、売ってきた音楽をもう一度見直し、まずは我々が楽しみ、そしてみなさんを楽しませる音楽をクリーンかつ真剣に作っていくべきでしょう。純粋に世界中のリスナーは「グッドミュジック」を待っていますからね。

ぐぐっと夜を表現するサビでの堀越さんの「サンプリング風ピアノ」がWilamの声とマッチした瞬間、「よし、お洒落でもして飲みにいくか」となったら僕の思うつぼでございます(ちょっとハンズとはずれましたが。。。。)

  
 
011.Brand New Day feat.Hoze

6曲目収録の"Swing Me Higher"で歌ってくれたHozeが新曲にも参加してくれました。トラックは完全なるLAVA風ブラジリアンハウス。Hozeは僕と出会ったことで「窓が開いた」と言ってくれました。それを彼なりに"Brand New Day"の歌詞の中で表現してくれています。
東急ハンズもそうですが、僕が空間のサウンドプロデュースをてがける時に必ずテーマにするのが「お客様の滞在時間を長くする」。レストランで言えば「あと一杯飲みたいな」、ハンズで言えば「スリッパ買いにきたけど化粧品も見ていこうかしら」。
回転をどんどんよくしないといけないファストフード店とは違い、僕らの空間作りにはどれだけお客様に「居心地のいい時間を与えるか」、そしてその空間を作ることで「売り上げをどれだけ伸ばせるか」という大事な使命があります。
僕はよく新しい音楽をiPodに入れてハンズに行っては様々な実験をしています。それを聴きながら色んな商品を見てはフィットする音楽、逆にあまりふさわしくない音楽を発見していきます。当然この"Brand New Day"も作りかけの状態ではありましたがiPodに入れてハンズへゴー!(その時は靴のインソウルを購入)。
新しいアイデアが新しい窓を開いた時、店舗にも音楽業界にも、全く新しい風が吹き込みます。
それを作り出すのが「プロデューサー」の仕事です。
 
  012.Amour Segredo feat.Janice&The LAVA Band

このアルバムのテーマには「朝の目覚めから始まり、星と共に眠るまで」とあります。これは朝から晩まで、ライフスタイルに役立つ商品を販売するハンズとのコラボレーションなのだから、1日の流れに役立つ「音楽」を僕からお届けし、オリジナルソング12曲で1日を表現してみようという新たなチャレンジでもありました。

"Amour Segredo"はアルバム"Rhythm &Brazil"収録のナンバー。ドイツ人シンガーJaniceをフィーチャリングした僕らしいボサノバ仕立ての1曲でしたが、このラストソングではベッドルームの灯りが消えていくイメージを「ジャズ風味」で表現しました。

ただし、これで1日が終わりというストーリーではなく、あくまでも明日につながるための音楽。
昨日の月より明日の太陽を楽しみに、"Heart AND Soul"がみなさんの未来に向かっていくためのアイテムになってくれたら音楽家としてはこの上ない喜びです。